金の仏像や仏具は節税になるのか?

 

 

金の仏像や仏具は相続税対策になる。
こんなことを聞いたことはありませんか?

仏壇,位牌、仏像等で日常礼拝に使う物は
相続税の対象から外れるので、
毎日のように使うと思われる部類の仏像、仏具、法具もその対象。

(商品、骨董品又は投資の対象として所有するものはこれに含まれない)

だから資産価値のあるそうした物を残しておけば、節税になる
というのがその理屈です。

今回、指輪を売りに行ったもう一つの目的はこの真偽の一部について、
<金の仏像や仏具は本当に節税になるのか>
知ることでした。

金の仏像や仏具、仏具をどう買い取るのか、
前々から興味はありましたが、
知識のない客からはとことん安く買いたたこうという思惑 ・・・

買い取り値、約4500円という相場に対して、
1グラムあたり2750円として出してくる・・・

というような体質をおそらくはどこのお店も持っている業界なのだろう。
そうであれば、どういう扱いになるのか、本当に知りたくなりました。

 

純金の仏像や仏具は骨董品か、金か

結論から言うと、こういうことのようです。
お店によって扱いの違いはあるのでしょうが、
(このお店は貴金属は基本は溶かして転売)
仏像、仏具は基本は工芸品や骨董品扱い

その時代の流行で、工芸品としての価値は変わるので、
市場で転売して、儲かるかどうかの判断で、
金としてグラムで売るか、工芸品として売るか決められる
ということのようです。

 

金の仏像や仏具が節税になるかは疑問符

 

さて、たまにチラシやネットで出ている、
金の仏像や仏具の値段を 見たことはありますか?

金1グラムの売値相場で計算した価格よりも、遙かに高い金額で売られています。
金塊を売るよりは、加工(といったら怒られるかも・・・)に手間もかかるから?
なのでしょう。

(一流のデザイナーだと、また勝手が違うのかもしれませんし、
格段に格上のお店であれば、買い取り価格や対応も全く違うのかもしれません。

今回は私みたいな一般ピープルが買うことができそうで、
売るために入れるお店について想定しています。)

骨董品とか工芸品として何十万も上乗せされた仏具や法具が
元々の金の買い取り価格で
買いとられることになったら、どうでしょう。

前記事のように、知識の無い客と思われると
さらに相場の半値ほどで出してくるかもしれません。

節税どころか、大損です。

私がつい数日前に見かけた具体例・・・

加工代が比較的少ないと思われる<お鈴 >ですが、
人間国宝が作った18金のお鈴の参考価格は約400万でした。

中古での売値は状態が「美品」で198万。
本日の買い取り価格相場で計算すると142万。

少なくとも新品でこうした物を買うのは考えものかもしれません。

金の仏像や仏具が、いつ、どんなお店でも、
節税になるかどうかは、疑問符がつきそうです。

 

下調べとリスク分散

世界的な経済不況や赤字国債に絡んで、
あれこれと噂されているらしい預金封鎖のことなどから、
少しでも経済的な方法で金を買いたいと思うような方も
もしかしたら、いらっしゃるかもしれません。

少しでも節約したいという思いで、
節税対策を考える人もいるでしょうし、
それを売り文句に商品を売る人たちも増えてくるかもしれません。

確かに金は比較的、安全で、不況、恐慌に強いとも言われます。

実行に移す前には、そこにどんなリスクがあるのか、よく調べて・・・
全体的なリスクをどう分散させるかという構図の中で、
どうするか決めることが
基本中の基本ですが大切なように思いました。

今回のことは、私自身にとって、とてもよい勉強になりました。

もっとも、私の場合、相続税控除以上の遺産どころか
若干の形見分けすら入ってくる当てはゼロなんですが・・・(^^;)

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