主人が<ガン保険>入った方がいいのかなと言い出して、
このところ入念に調べておりました。
私自身は<掛け捨ての保険よりは貯蓄>のスタンスなのですが
主人の気持ちとしては「そしても入りたい!」に近いもので、
それが理解できなくもない状況でもあり、ガチで調べまくっていました。
なぜにガン保険?
先月の末、義父が緊急入院しました。
(ずいぶん、長いこと入退院を繰り返してきましたが)
その2週間ほどあとで、
義父の弟(つまり義理の叔父)が緊急入院。
(こちらも長いこと、入退院を繰り返してました)
それから1週間ほどして、義理の叔父は亡くなりました。
その翌日、義父は退院。
・・・したものの、あとひと月ももつかどうかで、
葬儀に行けるような状態ではありません。
そんなこんなで、こちらは放置状態でした。
義理の叔父の告別式が終わった夕方、
義父につきっきりの義母から、
義理のいとこ(主人の母方)が入院したという連絡が入りました。
彼女を含め全員がガンです。
特に主人の父方は癌家系?なのか、
他にもガンで手術した方がいます。
ここまでくると<ガン保険>が頭に浮かばない方が
不自然かもしれません。
ガン保険を選ぶ基準
ガン保険も、かけ始める年齢とオプションにも寄りますが、
私の夫の場合、大体年額7万少々が最低ライン。
終身で払うと余命25年として180万ほどを払い込む計算です。
(平成27年簡易生命表、男性の平均余命80.79歳)
1.がん治療の総額
一般的にガンの治療にかかるお金は
全日本病院協会の「疾患別の主な指標」によればこんな感じ。
医療費点数1点=10円になるので、高めの直腸癌では総額1121630円。
実際の自己負担は健康保険の適用によって1~3割になります。
(3割負担の場合、約34万円)
公的保険の範囲での治療であれば、多くの人の場合、
医療費の自己負担分は3割で、高額療養費制度も利用して、
ひと月に9万ほどの(収入の多い方で15万円ほど)支出を見込むことになります。
2.その他の支出
これに、例えば有料の病衣や備え付けテレビのカード代、
小物類などなど、目に着きにくい日用品のお金は
毎月、あらっ!と思うような金額になります。
(心筋梗塞でICUに入院した実父で体験済み)
もちろん、差額ベッド、先進医療などを選択すると
もっともっとお金が必要になります。
3.その他に考えるべきこと
考えなくてはいけないのは働き手が長期療養を強いられる場合、
収入が減る、なくなるという問題です。
その保障をどの程度考えるかによって、
ガン保険の選び方も変わってくると思います。
まとまった貯蓄があれば
(また、掛け捨ての保険を選ばず貯蓄にまわせば)
治療費は事足りるので、<保険>を考えるのは
愚かなことだというような論調もたくさん見ます。
そういったものを読んだとしても、
治療費はなんとかなっても、収入はどうするの。
その先の暮らしはどうするの。
そんな心配や不安が消えることはないだろうと思います。
ガンにかかった本人も、療養や疼痛、死に向かうことの苦しみ、
悪液質によるだるさの他に、
残された家族はどうなるのだろうか(特に経済的な面で)という心配も
患者にとっては十分過ぎるほどの苦痛だろうと思うのです。
そうすると、死亡保障、診断一時金の給付の額や回数、
ガンと診断された以降の払い込みについての考えも分かれます。
4.雑感
ある程度、まとまった貯蓄があれば、掛け捨ての保険に
お金をつぎ込む理由はありません。
病気になるタイミングにもよりますが、
もらえるお金は、かけたお金よりも多くの場合ほぼ確実に少額だと思います。
冷静に、本当に冷静に考えれば<保険>というものは
保険屋さんが基本的に得になるようにできているものだと思います。
クライアント側にとって、良心的な商品はどんどんなくなったり、
新規停止がされている現状をみれば
なおのことそのように感じます。
ガンは一部のものは遺伝が関係し、一部のものは感染によるものでもあり、
でも、自分の細胞のコピーミスしたものの増殖で、
長生きをすればするほど、ガンになる確立は上がっていくのが道理。
ですから、二人に一人がガンになるとか、3人に一人がガンで死ぬとか、
それはガンが蔓延しているというよりは
日本が長寿社会で、医学も発達しているために、
三大疾病以外では死ににくくなっていることの現れとも考えられます。
夫はガンで死ぬイメージから抜けられないようなので
商品や口コミ、保険に関する考え方のあれこれも含めて
ネットを見てみて、妥協できそうなものをピックアップしてみました。
最終的にありと思えた商品はこれ
現在、ガンの治療は化学療法も含めて外来中心になってきていて、
以前のような、長期入院のイメージはなくなってきました。
高額療養費制度を利用した場合の医療費の自己負担分は
日割りすると3000円になりますから、
日額5000円の保障があれば、医療費+諸経費については
ほぼ工面できそうです。
夫の場合、自分は絶対にガンになると信じていますから、
保険は実はお金を捨てることに近いといっても理解できません。
こういうことは価値観や金融についての知識で大きく変わるので、
今すぐ、どうこうできることでもないし、
本人の気持ちを考えて、比較的低コストのガン保険オンリーか
主契約がシンプルなガン保険主体+医療保険サブが良いように思われました。
シミュレーションを何度も繰り返し、
最終的に残った保険商品は2つ。
チューリッヒ「終身ガン治療保険プレミアム」と
AIG富士生命「新ガンベストゴールドα」でした。
「終身ガン治療保険プレミアム」
この保険は
・放射線治療給付金
・抗ガン剤、ホルモン剤治療給付金
(どちらも回数無制限)が主契約になっていて、
手術とか診断給付金、先進医療特約などはオプションとなっています。
現在のがん治療は診断のあと、手術、または化学療法や放射線療法となり、
外来での化学療法も珍しくなくなりました。
つまり、医療費のほとんどがこれらの治療によるものと
考えられ、ここに焦点を当てた保険と考えられます。
資料請求をして、
がん診断特約
(ただし、2回目以降は2年経過したごとに、がん治療目的の入院であること)
と悪性新生物保険料払込免除特約はつけようかという話になりました。
これで、年額約7万・・・。
ちなみに主契約のみだと年払い16640円になります。
AIG富士生命「新ガンベストゴールドα」
主契約は悪性新生物診断給付金のみというシンプルな保険。
初めてがんと診断された時と、
2回目以降は前回の支払いから2年目以降でのガン治療目的の
入院、通院にも支払われます。
他社の商品、例えば先に挙げたチューリッヒでは
2回目以降の支払い自由の条件は<入院>ですから、
診断給付金を受け取りやすい感じです。
(初回診断給付金と合わせると、かけ方によっては
最大300万円を受け取れるので、いろいろな準備ができます)
診断給付金100万円に初回診断給付金50万円をつけて、
上記のチューリッヒとほぼ同じくらいの金額になります。
私自身はまとまった額を確実に受け取れそうなこちらが好みでしたが、
主人が言うには「毎月、外来通院したらチューリッヒがお得でしょ」
といいます。
・・・毎月のように化学療法とかするものだろうかという疑念がわきつつも
ガンとして譲らないその態度に(その性格がすでに癌化してると思う)
はいはいと受け流しました。
残念ながら、この商品は改訂中ということで
請求はしたのですがまだパンフレットは届いていません。
2社そろったら、またバトルが始まると思いますが、
その結果は、また後日に♪